大橋直久

ローリング・ストーン誌が選ぶ「歴史上最も偉大な100人のシンガー」

音楽雑誌「ローリングストーン誌」(RS誌)が選んだ「歴史上最も偉大な100人のシンガー」です。 世界の歌手の歴代ランキングになります。 2008年に選出・発表されました。 原題は「100 Greatest Singers of All Time(グレイテスト・シンガーズ・オール・タイム)」。1位はアレサ・フランクリンです。 Youtube動画付きで一覧(リスト)にまとめました。~大橋直久(MOVE)

(※ローリングストーン誌が選ぶ「グレイテスト」シリーズ: アーティスト→曲→アルバム→ | シンガー↓ | ギタリスト→過小評価ギタリスト→ラップ曲→

順位 アーティスト 解説
1 アレサ・フランクリン
(Aretha Franklin)

ベスト盤の試聴(Amazon)→

「ソウルの女王」と呼ばれる。 牧師の娘であり、ゴスペル色が強い。 神がかかったような歌声で聴く人の魂を揺さぶる。 1960年代後半から1970年代にかけて、「リスペクト」「貴方だけを愛して」などの名作を次々と生み出した。 アレサが歌うと、その曲がより次元の高い世界のものに昇格すると言われ、 俗っぽいポップソングも、高揚感あふれるソウルフルなナンバーに生まれ変わった。 米国のオバマ大統領は在任中「アレサが歌うとき、アメリカの歴史がふつふつとこみあげてくる」と評した。

「リスペクト」
公式動画→

「シンク」
公式動画→

「貴方だけを愛して」
動画→

「小さな願い(アイ・セイ・リトル・プレイヤー)」
ショー、1970年→
2 レイ・チャールズ
(Ray Charles)

ベスト盤の試聴(Amazon)→
ソウルの先駆者。 1940年代に生まれたリズム・アンド・ブルース(R&B)の世界に、ゴルペルを持ち込み、「ソウル」という音楽ジャンルを創出させた立役者の一人。 歌手としては、聴く人をゾクゾクさせるブルーズィーな歌声が特徴。 ゴスペル流の宗教的な歌唱に、セクシーさを兼ね合わせ、「聖と俗」を融合させるスタイル。 6歳で全盲になったが、 天才的な歌唱力と作曲力、ピアノ演奏によりプロデューを果たし、 「ホワッド・アイ・セイ」などの大ヒット曲を生んだ。

「ホワッド・アイ・セイ」
ライブ、1963年→

「我が心のジョージア(ジョージア・オン・マイ・マインド)」
ライブ、1976年→
3 エルヴィス・プレスリー
(Elvis Presley)

ベスト盤の試聴(Amazon)→
20世紀の文化を代表するアイコン。「キング」と呼ばれる。 セクシーな歌声とパフォーマンスで世界を熱狂させた。 歴史上、ソロ歌手としては最もヒット曲が多いとされる。 1954年に「ハートブレイク・ホテル」で全米1位を獲得して以来、 10年にわたって毎年大ヒット曲を世に送り出した。 ビートルズが登場するまで圧倒的な人気ナンバーワンのアーティストであった。 黒人文化の中から生まれてきたロックを、 より親しみやすくポピュラーな音楽へと発展させ、 メインストリームの音楽として創生・普及させることに多大な貢献した。

「監獄ロック」
公式動画→

「ハウンド・ドッグ」
公式PV→

「おしゃべりはやめて(ア・リトル・レス・カンバーセーション)」
挿入歌、1968年→
4 サム・クック
(Sam Cooke)

ベスト盤の試聴(Amazon)→
子供のころから教会のゴスペル歌手として大活躍した天才。 甘い声とルックスで全米をとりこにした。 レイ・チャールズとともに、ソウルミュージックのメジャーな創設者の一人と位置づけられている。 メジャーデビュー曲となった1957年の「ユー・センド・ミー」が、 いきなり全米ナンバー1位となる。 それ以降、1964年に33歳の若さで亡くなるまで、ヒット曲を連発した。 黒人音楽を白人など他の人種に普及させた功績も大きいとされる。

ユー・センド・ミー」
ライブ、1957年→

「ツイストで踊りあかそう(ツイスティン・ザ・ナイト・アウェイ)」
ライブ、1963年→

「ブリング・イット・ホーム・トゥ・ミー」
歌詞静画→

5 ジョン・レノン
(John Lennon)

ベスト盤(Amazon)→
「ヘルプ」試聴(Amazon)→
「ノルウェーの森」試聴(Amazon)→
ビートルズを最強のロックバンドにした比類なき声の持ち主。 しゃがれた声でのシャウトがとりわけ魅力的。 爆発力のある声により、「ツイスト・アンド・シャウト」など歴史に残る絶唱を残した。 「ウーマン」「ヘルプ」「ノルウェーの森」などに見られる繊細で切ない声も秀逸。 悲しみから喜びまで、 「どんな感情にも寄り添う声をしている」とも言われる。 作曲家・作詞家として以上に、 歌唱力を高く評価する声も多い。

「イマジン」
公式PV→

「スターティング・オーヴァー」
公式PV→

「ウーマン」
公式PV→

「ハッピー・クリスマス」
公式PV→

マーヴィン・ゲイ
(Marvin Gaye)

ベスト盤(Amazon)→
ソウル音楽で世界に広めたモータウンを代表するシンガー。 1960年代に30曲近くのヒット曲を生み出し、実力派歌手として活躍。 ソフトで甘い歌声が持ち味で、女性から高い人気を集めた。 同時に、ゴスペルの影響を受けた芯の強さも兼ね備えており、 様々な曲をこなした。 女性ソウル歌手ダミー・テレルとのデュエットでもヒットを連発。 バラードだけでなく、「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」や「エイント・ナッシング・ライク・ザ・リアル・シング」などの時代を代表する名作も送り出した。 1970年代に入ると、 ベトナム戦争から帰還した弟との再会をきっかけに、 戦争や差別といった社会テーマを訴える路線に転換。 所属レコード会社(モータウン)の反対を押し切って、 自ら作曲とプロデュースを手掛けたアルバム「ホワッツ・ゴーイン・オン」を発表し、 まさに魂をふるわせるような神がかった歌声を披露した。 さらに、次作アルバム「レッツ・ゲット・イット・オン」で、 セクシュアリティとロマンスを極限まで表現するボーカルを見せ、 評価を不動のものにした。

「悲しいうわさ」
歌詞付き→
ボブ・ディラン
(Bob Dylan)

ベスト盤の試聴(Amazon)
自分で曲を作って歌う「シンガ・ソング・ライター」の代表的な存在。 社会的なテーマを歌うフォーク歌手として1960年代の前半に一世を風靡。 1965年にエレキ音楽を取り入れ、不朽の名曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」を世に送り出した。
強烈なメッセージで当時の若者たちの人生に大きな影響を与えた。 「ディラン・フォロワー」と呼ばれる支持者たちが世界中に生まれ、 ディランに触発されてギターを手に歌い、社会的な行動を起こした。
野良猫のような独特のかすれた声で唄う。 語るように歌うナラティブなスタイルも特徴。 まさに「歌う詩人」であり、「語り部」(ストーリー・テラー)。
オーティス・レディング
(Otis Redding)

ベスト版の試聴(Amazon)→
1962年にデビューしてから、1967年に26歳の若さで飛行事故で亡くなるまでわずか5年。 伝説的な歌声で世界中をとりこにした。 絶頂だったモータウンの洗練されたサウンドと一線を画し、 より土臭くてゴスペル的な「サザンソウル」の中心となった歌手。 アップテンポの乗りの良さ、バラードの説得力など、ぴか一。 ビートルズやストーンズなどのロックも自分の世界にして歌ってしまうソング・スタイリスト。 独自の歌の世界を作り出し、他のシンガーに多大な影響を与えた。

ドック・オブ・ベイ
スティービー・ワンダー
(Stevie Wonder)

ベスト盤の試聴(Amazon)→
キー・オブ・ライフ
1962年、わずか12歳で神童としてデビュー。 そのころから歌唱力が高く評価されていた。 1966年ごろからは自作曲を歌い始める。 当時のモータウンでは、 歌手と制作者が役割分担されていたが、 スティービーはその垣根をとっぱらい、 作曲だけでなくプロデュースも自ら手掛けるようになり、 1970年代に神業的な傑作を連発した。
リッチで鮮明な歌声や突き抜けるようなビブラートなどが特徴。 その歌唱は、 他の大物黒人歌手に比べてディープなソウルっぽさが薄めであり、 それがかえってロックなどの幅広いジャンルとの融合を可能にしたとも言われている。
10 ジェームス・ブラウン
(James Brown)

ベスト盤の試聴(Amazon)→
NYアポロ劇場のライブ→
2006年に73歳で亡くなるまで、 ソウルの神様のような存在として君臨。 ファンクの生みの親としても知られる。
1950年代にデビューしたころは、 何よりもシンガーとしての歌唱力が評価された。 ときに熱く、ときに澄み切った歌いっぷり。、 叫び声や泣き声を交えた独特の歌唱スタイルで、 聴き手の心と体を揺さぶった。 黒人系の教会での興奮をそのままステージに持ち込んだようなエネルギッシュでダイナミックなライブパフォーマンスも有名。 プリンスやマイケル・ジャクソンなど数えきれないボーカリストに影響を与えた。
11 ポール・マッカートニー
(Paul McCartney)
ビートルズのメンバー。 歴史に残るバラードやロックの名曲を作曲し、 自ら歌った。 優しい歌声で泣かせるのが得意。 「ヘイ・ジュード」「イエスタデイ」「レット・イット・ビー」などが代表的な例である。

変幻自在に声を変えることができるのが特長。 切ない声や甘い声を出すだけでなく、 ストレートなロックを歌うときは、 天井を突き抜けるような高音でシャウトする。 一方で、「レディー・マドンナ」で見せたように、男性らしい太い声でズシリと迫ることもできる。

リードボーカルだけでなく、コーラスを担当するときにも素晴らしいセンスの良さを発揮した。
12 リトル・リチャード
(Little Richard)
ロックンロールの偉大な先駆者の1人。 1950年代から大活躍した。 「元祖ロック・シャウター」と呼ばれるとおり、 強烈なシャウトでロックの時代を切り拓いた。

強烈にピアノを叩きながら、 裏声まじりでスクリームするスタイル。 刹那的なエネルギーを爆発させる。 まさに唯一無二のどぎついシンガーである。

1932年、米国ジョージア州生まれ。 敬虔なクリスチャンの家庭に生まれ、 10代から歌い始める。 ゴスペル仕込みの唱法と、 奔放な表現力で台頭する。

「ゲイの黒人」という不利な立場でありながら、 奔放な個性をいかんなく発揮。 代表曲「トゥッティ・フルッティ」では、 冒頭から「ワッパーパルッパ」と叫び、 度肝を抜いた。

「のっぽのサリー」と「トゥッティ・フルッティ」
ライブ

「グッド・ゴーリー・ミス・モリー」
ライブ、1992年

参照:RS誌のサイト(英語)→